迷信的な方法 水道水を上手に活用講座

迷信的な方法

水道水を30分ほど日に当てるという「日なた水」、ミキサーに入れて空気と混ぜる方法、途中まで凍らせて、なかなか凍らない中央部分を捨ててしまう方法など、これらは本当に効果があるのでしょうか。結論から言ってしまえば、私はいずれもすすめません。これで終わりではあまりにそっけないので、ひとつずつ理由を説明しましょう。

▼まず「日なた水」ですが、洗面器のように口の大きいものに入れて日に当てれば、なるほど揮発性の高い成分は飛びます。まず残留塩素。これだけ取るならたしかに意味はあります。また、トリクロロエチレソなど一部の化学物質もいくらか減ります。ただ、ニオイをのぞいたり化学物質をのぞく全体の効果としては、活性炭や煮
沸にははるかに及びません。

▼ミキサーで混ぜるというのは、やはり揮発性のものを空気中に飛ばすことを考えているわけです。同じ発想で、蛇口から出る水をシャワ:式にしたり、あるいは蛇口の近くでコップに受けずに、なるべく離したほうがよいとすすめる人もいます。いずれも、「日なた水」と似たり寄ったりで、めざましい効果はありません。

▼最後に、凍らせる方法について。
水が凍るときには、不純物はまん中に集められる。この部分は最後まで凍らずに、周囲から凍っていきます。周囲は純粋な水、つまり「純水」です。冷蔵庫の氷でも、まん中の部分が芯のように白くなって周囲は透明です。だから七割ぐらい凍ったところで、まん中の水を捨て、純水の部分をとかして使いなさいというわけです。
ところが不純物というのはいったい何かというと、ほとんどが水にとけているミネラル分。これがまん中に押しやられていくのです。たしかに水が凍るときにはトリハロメタンなどもまん中に集まるため、この方法を使えばかなりのぞけるでしょう。けれど、大事なミネラルもいっしょに取ってしまう。ほんのわずかな危険を気にして、もっとよくない水を作ってしまうようなものなのです。