時間帯でかわる水の安全度 水道水を上手に活用講座

時間帯でかわる水の安全度

アメリカで、こんなことがありました。
早起きのお父さんが、朝一番の水は体にいいと信じて毎朝飲んでいました。すなまりると、他の家族はなんともないのに、お父さんだけ鉛中毒になったのです。その家では鉛の水道管が使われていて、鉛が濃くとけだした朝の水を、お父さんが一人せっせと飲んでいたわけです。

もっとも鉛は食物にも含まれていることがあるので、水道の水だけが犯人とは言えません。けれどともかく、朝一番の水は一日のうちでもっとも水質がよくないことだけは確かです。これは水道管の種類によらず、言えることです。こんなこともありました。
「何度も洗濯しているうちに、ワイシャツが青くなった」
「洗濯機の中の泡が、青い色をしてる」
私が水道局で仕事をしている頃、こんな相談がくるとまず、「お宅は早起きですね」と聞いたものです。
「どうしてわかるんですか」とびっくりされました。

水が青くなるのは、おそらく水道管が銅でできていて、それがとけだすから。夜の間、使われずに水道管にたまった水には銅がとけだします。この青い水をまとめて引き受けるのが、いちばん早起きの家ということなのです。早起きは三文の得といいますが、この場合は、朝寝坊の家が得をしたのです。日本には水質基準というものがあり、その水質基準というのは、蛇口をひねれば最初からいい水が出なければいけないことになっています。でも、、現実には、朝から晩まで同じようにいい水というわけにはいかないこともあるのです。

浄水場でいくらきれいにしていても、夜間に水道管にたまっているうち、いろいろなものがとけだしてしまう。鉄管なら鉄が、銅管なら銅が、鉛管なら鉛が、亜鉛引き鋼管なら亜鉛がとけてきます。こうした水は体に毒なわけではありませんが、唯一の例外は鉛管です。一戸建の家なら、朝起きたらパケツニ杯流してから飲む。
マンションなら、いい水が出るのは夜。この水をくみおきするのが一番です。