色つきの水が悪いわけではない 水道水を上手に活用講座

色つきの水が悪いわけではない

色のある水道水は、有害だと思っている人が多いようです。赤かったり、白かったり、青みがかっている水は、確かに飲む気がしないし、実際おいしくありません。赤く感じる水にはさまざまあって、まず鉄が含まれているもの。これは文字どおり赤い水です。それに比べてマンガンは赤黒い。「フミン」と呼ばれる有機物が含まれた水は茶色っぽい。いずれも濃度が薄いと赤く感じます。

白い水は、たいてい亜鉛です。青い水は、銅。鉄やマンガンは、飲んでもまったくかまいません。これらは洗濯には不向きですが、体に毒というわけではないのです。「フミン」もそれ自体は、害はありません。亜鉛や銅も、それ自体に毒性はありません。

信州の温泉から、「鉄分を取ってくれ」と頼まれたことがあります。そこは鉄分を含んだ温泉で、赤い色をしていました。お湯の流れがとまると、鉄さびがパイプを詰まらせてしまう。それで20年間もお湯を流しっぱなしにしていたといいます。水に含まれる鉄は「鉄バクテリア」という微生物でかんたんに取れます。このことを書いた本を温泉の人が読んで、「鉄バクテリアでうちの鉄を取ってください」と言ってきたのです。

赤い水は、バクテリアのおかげで澄んできれいになりました。ところが、あんまりきれいな水で、温泉らしくない。なにしろ、お湯につかると足の爪先まですっかり見えてしまうのです。「もうちょっと鉄分を残しておくことはできませんか」と今度は言われました。「それならわけはありません。人がいない明け方にでも、除去した鉄さびをバケツ一杯入れなさい」。誰だって、家の水道はきれいに澄んだ水がいい。でも、温泉に行ったら濁っていないと感じが出ない。気分の問題ですね。